2017年6月20日火曜日

日本人の朝食と弁当

昔から、日本人の朝食と弁当のおかずの定番のひとつがサケでした。

毎年、群れをなして川を上るサケは、沿岸の人たちにとって当てにすることができるご馳走でした。

大量に獲れるので日干しにしたり、塩引きにして保存し、次の秋にサケがやって来るまで大事に食べ続けたのです。

このため、サケは「秋味」とも呼ばれました。

そしておかずの定番となり、和風スナックの名物、サケ茶漬けを生んだのです。
 
サケというと、まず思い浮かべるのは鮮やかなピンク色の身です。

実はこのピンク色の正体であるアスタキサンチンが、大きな注目を集めているのです。
 
なにしろ、抗酸化剤の王者といわれるビタミンEの何倍もの抗酸化作用もあり、ガンや認知症、動脈硬化などの原因となる、活性酸素を除去するパワーが極めて強いのです。
 
しかもアスタキサンチンは、女性の美しい素肌を維持するうえでも欠かせない成分で、紫外線によって発生しやすいシワやシミを防ぐ働きをしています。

サケやマスはもともとは白身の魚ですが、海でオキアミやエビなどを食べるうちに、色素成分のアスタキサンチンが蓄積されて鮮やかなピンク色になるわけです。
 
サケが過激に体を使いながら激流を上りきることができるのも、海水の中でアスタキサンチンを大量に体に蓄えていて、これにより激しい運動で発生する活性酸素の毒を防いでいるからなのです。
 
この色素成分によってサケは疲労を回復し、元気に産卵して遺伝子を残すことができるのです。

ですから、人間がサケを食べると、この成分のおかげで疲労が回復します。
 
赤色成分は産卵によってイクラヘも受け継がれ、紫外線から遺伝子をガードする役目を果たしています。
 
サケにはイライラや認知症を予防し、脳を若返らせる働きのDHA(ドコサヘキサエン峻)や、血液をサラサラにして血栓を予防し、高血圧の改善にも効果的といわれるEPA(エイコサペンタエン酸)なども、たっぷり含まれているのです。

サケの効果は平安時代から知られていて、有名な医術書『医心方』には
「気力を増すのに効果がある」とか、「脳の病気の治療に役に立つ」などとあります。

つまり、年をとるにつれて増加する脳卒中や認知症、あるいは、記憶力の低下といった脳の老化、衰えを防ぐ食材として知られていたのです。


2017年6月10日土曜日

脳卒中のサイン?

脳卒中とは脳血管障害ともいい、脳の血管が詰まって起こる脳梗塞や、血管が破れて起こる脳出血クモ膜下出血といった病気の総称です。

1960年の統計では、日本では脳梗塞が2割、脳出血が8割でしたが、2008年には脳便塞が6割、脳出血が4割という結果になっています。

これはライフスタイル、とくに食生活の変化によるところが大きいのです。

以前の日本の食事は野菜や魚が中心で、
一見ヘルシーに見えますが、実はとても多くのを使用していました。

そのため高血圧になる人が多く、高血圧は血管を硬くもろくするために、破れて脳出血を起こす人が多かったのです。

しかし、最近は脂質や糖分の多い西洋風の食事が増えてきました。

すると今度は、血液中にコレステロールや糖が多いドロドロ血液の人が増えます。

ドロドロ血液はまさに血管を詰まらせる原因となりますから、脳梗塞の人が増えるのです。

このように脳卒中はその時代の食生活と大きく関わっています。
 
現在の日本では、がん、心臓病、肺炎についで脳卒中は死因の第4位となっています。

しかも、そのうちの多くの人が何らかの介護を必要としています。

そして、脳卒中は寝たきりの原因の第1位でもあります。

一命は取りとめたものの、重い後遺症が残ったり、寝たきりになったりしてしまう人がいま非常に増えているのです。
 
しかし、普通の病気と違い何の前触れもないまま、ある日突然、半身に力が入らなくなったり、ろれつが回らなくなったり、今まで経験したこともないような頭痛に襲われます。

これらは脳卒中の前触れといわれてきましたが、すでに脳卒中の症状のひとつです。

この「脳卒中発作」を見逃さず、正しく対処することが、死や寝たきりからあなたを守る唯一の方法なのです。

関連参照
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2017年5月30日火曜日

アマニ油を摂ろう

油のとりすぎは体に悪い、と警戒心をもつ人は多いようです。

しかし、魚類に多く含まれるEPAやDHAをとることで
心筋梗塞のリスクが減ることがわかってから、油、とくにn-3系(オメガ3系)脂肪酸の有効性が日本でも広く知られるようになりました。

もちろん油ですからカロリーは高めです。

肥満や動脈硬化、脂質異常症などを招くため、とりすぎはいけません。

ですが、それぞれの油の性質を知って、うまくとり入れれば毎日の健康維持に大変役立つのです。

昔は青魚からEPAやD口EAなどのオメガ3系脂肪酸をとっていた日本人。
しかし、食の欧米化が進み、現在ではオメガ3系脂肪酸が極端に少ないバランスの悪い食事になってきています。

オメガ3系脂肪酸は、血管を詰まらせて脳卒中や心筋高速、動脈硬硬化などの原因となる
血中の中性脂肪を減らし、血栓ができるのを防ぐ働きがあることがわかっています。

また、人間の脳を構成している要素の60%は脂質で、このうちもっとも多いのが才メガ3系脂肪酸。つまり、脳の働きにも影響すると考えていいでしょう。

そんなオメガ3系がダントツに多く含まれているのが「アマニ油」です。

厚生労働省の定める「日本人の食事摂取基準」でオメガ3系脂肪摂取量が1日に2g程度であることを考えると、少なくとも1日に4~5gの「アマニ油」をとれば目標値をクリアできることになります。

他の油とのバランスもありますが、1日大さじ1杯を目安にとれば、不足した分も補って
くれるはずです。

みそ汁やサラダなど毎日の食事にさっとかけて手軽に効率よくオメガ3系脂肪酸を摂りましょう。

2017年5月20日土曜日

むくみの状態を知るには

むくみの状態は自分でたしかめることが出来ます。

まず、ふくらはぎを軽くもんでみてください。

どんな感触でしょうか?

本来、健康でむくみのない状態のふくらはぎは、ふんわりと柔らかく弾力があります.

ひんやりと冷たかったり、長距離を歩いたわけでもないのに硬く張っていたり、内側にコリコリとしたものが感じられたり、もむと痛みを感じたりする場合、それはむくみの一部を触っているのです。

次は足首を見てみてください。

アキレス腱やくるぶしははっきり見えますか?

足首が太いのは、遺伝や肥満のせいだと思っている人が多いようですが、それだけではありません。

リンパの流れが悪い状態が続くことで老廃物や毒素が溜まり、むくんでいるケースがほとんどなのです。

また、むくみがあると関節の動きも悪くなります。

「足元ぐるぐる体操」で足首を回す際に、カクカクとした動きになってしまう人は、
最初はゆっくりとしたスピードでいいので、しなやかな動きになるように意識しながら回すといいでしょう。

続けることで、むくみが解消されるとともに足が軽くなるのを実感できます。

人間の体内には、血管以外に全身に張り巡らされている「リンパ管」という経路があり、この管の中を流れる体液を「リンパ液」といいます。

また、リンパ管の所々には、約800個もの「リンパ節」があり、ウイルスや細菌の感染を防ぐ免疫機能と老廃物の濾過機能を担っています。

風邪をひいたときに耳の下が熱をもってふくらんでいるのを感じたことはありませんか。
病院で、リンパ節が腫れていると言われた方もいるでしょう。

これはまさに、リンパ節の中で「リンパ球」という免疫機能を待った白血球が、ウイルスと闘っている状態なのです。

これによって、体内に入ってきたウイルスが全身に回ることを阻止しているのです。

体内をめぐるリンパ液には、タンパク質や脂肪などの栄養素のほか、乳酸、アンモニア、尿酸などの老廃物も含まれています。

リンパ節は、フィルターのようにこれらの老廃物を取り除き、リンパ液をきれいにして心臓へ戻していくのです。

体内における下水道のような役割を果たしているといってもいいでしょう。

関連参照:
「むくみ」を知る

2017年5月10日水曜日

生活習慣病と食生活

日本では中高年中心に通称「メタボ」、つまり生活習慣病に対する心配が蔓延しています。

例えば、糖尿病患者数は1960年にはわずか20万人ほどだったのですが、2010年には1080万人と非常に増加しています。

糖尿病予備軍まで含めると、その数は2倍以上になります。

高齢者が増えてきたこともあって高血圧など循環器疾病の心配も増しています。
 
「メタボ」に対する心配は、食への関心となって表れています。

健康を謳う食品や調味料のコマーシャルはテレビに氾濫しています。

一方、海外の日本食に対する評判は少し違って、「日本食は健康的である」というのが通り相場です。

アメリカ人の栄養・生理学者は、日本食について、

「このような、低カロリーで満足感の高い食は稀有である」

と絶賛しています。

この感想は重要だと思います。

日本の食は海外では健康食、でも日本人の間ではメタボの心配が増加している。

このギャップの原因はどこにあるのでしょうか。

現代の日本人は日本食を食べていないのでしょうか。


関連参照
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2017年4月30日日曜日

養殖昆布と天然昆布

日本の料理に欠かせない出汁。そのなかの昆布の話です。

天然の昆布は収穫量が限られており、そのため近年、昆布の養殖が増えてきています。

2年目しか収穫しない天然ものとは違って養殖ものの中には促成の1年生えの昆布もあり、これは一般にも出回っていますが、味が弱く上等ではありません。

養殖昆布の2年生えは、天然のものとあまり味わいに差がないと言われています。

「魚の養殖と異なり、餌や環境は天然ものと変わりませんから、差は小さいのでしょう」
と、昆布を取り扱う専門の方々は言います。

強いて言えば、海中に張った綱は、天然ものが生えている沿岸よりも少し沖の海に設置されます。

深度が深いと昆布に日光の当たる強さがやや弱くなり、光合成の関係から味に影響するかもしれません。

促成の1年養殖昆布は、秋には室内で種苗を生産し、10月中句から明年8月までの本養
成に入ります。
 
2年の養成昆布は、12月に苗付けをしますが1年生えは収穫せず、1年後の初冬に再生した昆布を選んで網に巻き付け、本養成に入り夏に収穫します。

本養成の網は長さ50メートルほどの、運動会の綱引きのようなもので、浮き玉を使って海中に浮かせます。

苗付けや昆布の巻き付けは、北海道の冬の極寒のなかで行われる厳しい作業です。

専門家や料理人の話では、養殖昆布でもよく熟成されたものは天然ものと比べても風味は申し分ないといいます。

「一番だしにしても十分使えます」とのことですがうま味の強さはやや足りないのだそうです。

煮物にすると「腰が弱い」と感じられることがあるそうです。

やはり天然ものの味わいの強さは捨てがたいといいます。


関連参照
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2017年4月26日水曜日

線虫が「がん」を判別する

「がん」であるかどうかすぐわかる方法のことが日本ではニュースになっています。

体長1mmの線虫を使って、がんにかかっているかどうかを見分ける研究のことが新聞などで報道されたのです。

九州大学発のペンチャー企業HIROTSUバイオサイエンスと日立製作所が4月18日、共同研究を進めていくことを発表し、早ければ2019年末からの実用化を目指しています。ま
 
線虫は人間の体内も含む地球上のいろいろな場所に生息する線形動物のことです。
今回の研究で使われている線虫は土の中で暮らし、人間には寄生しない、害も及ばさない種類です。

その研究の内容はというと、九大助教で同ベンチャー社長の広津崇亮さんによりますと、
線虫の嗅覚が犬以上に発達しているのです。

この性質を利用した実験では容器に人間の尿を―滴を垂らし、約30分で線虫50~100匹の過半数が尿に寄って行けば、それは「がん」と判定できるというのです。

線虫が「がん特有のにおい」に引かれると考えられ、胃や大腸など消化器がんの臨床研究では判定できる感度が90%以上あったそうです。
 
早期発見も可能で「早期のがんも簡便で高精度に安く検査できる」と説明し、
費用は1回数千円を想定しています。

線虫のえさは大腸菌などで飼育も簡単だそうです。
がん特有のにおいの成分については研究中で、将来はがんの種類まで見分けるのが目標です。

「がん」は日本人の死因の第1位です。
40~60代の検診の受診は30%台と低く、より簡単な検査が望まれています。
 
日立は尿に寄っていく線虫を数えるのではなく、多数集まると明るく見えることを利用した「自動解析装置」を開発しています。