2017年12月11日月曜日

寝ない子は脳の海馬が小さい



睡眠時間の違いが記憶にかかわる重要な脳の部位の形態に影響を与えることが、最新の脳科学研究によってわかり始めています。
 
東北メディカルーメガバンク機構の瀧靖之教授らが、5歳から18歳までの290名の健康な子どもの脳と平日の睡眠時間の関係を特殊な機械を使って計測したところ、睡眠時間が長い子どもは、そうでない子どもよりも、脳の海馬が大きいという結果が出たのです。
 
逆にいえば、睡眠時間が短い子どもは、良く寝る子どもよりも海馬が小さいということ
になります。

具体的には海馬にある灰白質(脳の中でも重要な神経細胞体がたくさん存在するところ)
の体積に違いがあったのですが、そのメカニズムとして、腫眠時間の減少が海馬の神経細胞の新生や分化を抑制することが示唆されています。
 
この研究の重要な点は、海馬の働きにあります。

海馬は、脳の中でも、唯一成人後も細胞分裂を繰り返す部分です。

勉強など新しいことを記憶する領域として有名です。

また、アルツ(イマー病やうつ病に関係する重要な部位であるともいわれています。

そのため海馬の体積か大きいことは、その後の人生におけるいくつかの病気を回避するのに重要であると指摘されているのです。

睡眠時間の違いが脳の重要な部位のサイズを変えてしまうほど恐いことなのです。
 
それにしてもなぜ日本の子どもの生活スタイルは昼型から夜型へとシフトしていったのでしょうか。

結論から先に書くと、それは現代の大人たちの夜ふかし生活が子どもたちを巻き込んでいったからといえます。


0 件のコメント:

コメントを投稿